(公演名) 「第九」200周年記念公演 in cinema
(日 時) 2025年1月4日(土)11:40〜
(会 場) kino cinema 神戸国際 シアター3
(演 目) ベートーヴェン/交響曲第9番ニ短調Op.125
(出 演) ユリア・クライター(S)
マリアンヌ・クレパッサ(MS)
マイケル・スパイアズ(T)
ギュンター・グロイスペック(Bs)
リッカルド・ムーティ指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
ウィーン楽友協会合唱団
元日の夜にニューイヤーコンサートを聴いたばかりですが、その時と同じく、ムーティ指揮のウィーンフィルによる「第九」の演奏会です。実際は昨年の5月7日にウィーン楽友協会で行われたものを、映画館で上演したものになります。
総じて、実に堂々とした「第九」であったと思います。ややゆったりめな感じのテンポな印象がして、それが余計に響きを分厚くさせているようで、貫禄たっぷりな演奏になったのでしょう。2楽章のスケルツォにしても、軽快にさらっと演奏するのではなく、1音1音を大切に扱うようにしていて、それがどっしりとした軽快さ?になっているように感じました。また、音楽の作り方に関しても、強調する部分とかがよく聴く演奏とはちょっと違うような箇所がいくつかあったりして、独特な感じもしました。例えば、4楽章の歓喜のテーマが低弦から木管へと移っていくところで、ファゴットの対旋律が結構好きなのですが、そこはあまり前面に押し出さないような演奏でしたね。でもそれがまた、分厚くどっしりとした曲調にもなっているようで、これはこれでありかもと思います。こういうのがムーティさんの音楽なのでしょうね。ニューイヤーコンサートでは粋なワルツを聴かせてくれていましたが、それとはまた違う重厚さがたまらなく素敵だと思います。
まさにニューイヤーコンサートと合わせて聴くと、より一層楽しみが増すというもの。お正月にふさわしい上演でした。
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